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とりとめもなく

支配と服従。絶対的支配権を行使する主人と、服従するしか生きる術のない子飼いと。そういう立場があたりまえに存在する架空世界のお話です。飼われる人間と飼う人間との愛憎劇をお楽しみください。そして、時々は泣いてね。行き場を失った僕らの魂のために。

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ごめん。ほんとにとりとめもなく。
話の行きつく先も締めくくりも自分でもわからないままで。
ほんっととりとめもなくつぶやきたいの。
いろいろと思い出したから。


ある時Kさんが言った。
『俺のとこに来いよ。』

『なんで』
僕は言った。

『助けてやるから』

わかってたんだ。
僕本当はわかってた。
助けてくれるつもりなんだってこと。
しかもそれが本気なんだってこと。


「いらない」
僕は言った。

「なんで」
今度はKさんが言った。

「必要ないし」
僕はほんとはこの時、もう泣いてた。
内緒でね。
Kさんは少しも気づいてなかったと思う。
きっと今でも知らないと思うけど。
僕はほんとはものすごく泣いてた。
涙がとまらないくらい。
ティッシュで鼻かみながらチャットしてたの。
全然平気な感じで。

だってKさんが本気なの、僕ちゃんとわかってた。
Kさんは僕の言うこと書くこと
みんなそのまま信じちゃうお人よしで
虐待されてるであろう僕を
本気で 助けて くれようと していた。

伝わってきてたんだ。
PCの画面ごしでも。
それが文字だけの繋がりでも。
Kさんの気持ち。優しさ。焦り。不可解さ。憤り。苛立ち。
途中で怒ったり僕をからかったりしながら
それからしょっちゅうあきれながら
でも粘り強く…僕を助けようとしてくれてた。



ごめんなさい。
僕はバカのふりをした。
僕はほんとにバカなんだけど。その時のはそういう意味じゃなくて
Kさんの言うことがわからないふりをした。
トオルさんを心から信じて敬愛していて疑ってないふりも。

『俺のとこに来いよ。住所も教えてやる。まずは携帯だ』

僕は断った。
心が痛かった。
心の底から申し訳なかった。
罪悪感もいっぱい。
嬉しくて悲しくて寂しくて会いたくて切なくてたまらなかった。
だけど僕は言った。

『必要ないです』

『それ以上送ってこないでね。住所はだめ。絶対だめです。』
『なんでだよ?俺は嘘つかないぜ?信用しろよ』

『そういう問題じゃないです。ていうか信用しないでください』
『どういう意味?』

『Kさんのことは信用してます。でも僕のことは信用しちゃだめです』
『なんでだよ?俺はお前を信じてるぜ』

『だめです。絶対だめ。僕は僕を信用してない』
『お前それ意味わかんね』


僕は頑なにKさんの好意を断った。
Kさんの住所…ほんとはものすっごく知りたかった。
だって繋がってたかったから。
それは今だけじゃなくこれから先もつながってられるってことだから。
その可能性を残せるってことだったから。

だけど僕はなけなしの理性を総動員させて頑張った。
こっそり泣きながらね。

だって…だって僕は僕がいちばん信用できない。
僕を助けてくれようとする超お人よしのKさんを厄介ごとに巻き込むかもしれない。
僕がKさんの住所を知ってしまったら…僕はそれを死守できる自信がなかった。

普通の生活をしてるらしいKさん。
それが会社員にしろ自営の人にしろ
少なくとも社会人として自活してるKさん。
僕の暗闇をKさんにまで広げるわけにいかなかった。

だから僕は断った。
『それ以上僕に教えないでね。僕いらないから』

『なんで?怖いのか?』

怖いよ。怖かった。
それはKさんが想像するような、例えば僕がトオルさんを恐れてるとか
ばれた時の罰をおそれてるとかそういう意味の怖さじゃなかったけど
僕はその時本当に怖かったんだ。
そしてそれ以上に悲しくて切なくてたまらなかった。

僕の全てを打ち明けられないこと。
僕の持つ暗闇の全てを打ち明けるわけにいかないこと。
こんな出会いじゃなかったら…
僕がこんな僕じゃなかったら…
もっと違う立場でもっと違う時期にもっと違う形で出会うことができてたら
そしたら僕はきっと



僕は今でもKさんが好きだ。
今でもKさんに救われたと思ってる。
Kさんが本気で、僕を助けようとしてくれたことを疑ってない。
僕はほんとにKさんと繋がってたかった。
兄貴と弟分として…場合によっては体の関係もアリ、で?
家族として友人としてどんな形でもいいから
僕はほんとはずっとKさんと繋がってたかった。



僕は逃げた。
中途半端にほんとともうそとも言えない情報を渡しただけで
それも最後まで自分ではせずに人に伝える形で。
怖かったんだ。



『必要ないです』
『現状に満足してますから』
『いいんです僕はこれで。今のままで』


そんなわけないじゃん。


『ていうか迷惑w』
『Kさんさ、純粋すぎw』
『ダメですよ。そんな簡単に人を信じちゃ』

そんなわけないじゃん?


僕は泣いてた。
泣きながらこのあともチャットを続けた。
冗談を言い合った。wwww連発した。
だけどほんとは泣いてた。
僕ね、この時、ティッシュ1箱使い果たしたんだよ。

Kさんの気持ちがうれしくて。
信じてくれた気持ちも。
助けようとしてくれた気持ちも。
心配してくれた気持ちも。
みんなみんな嬉しくてありがたくて。

Kさんからは時々苛立ちが伝わってきてた。
なんで俺を信じないんだよ?みたいな。
僕がKさんを信じてないから助け求めないんだと思ってるみたいな。

焦りみたいなのも時々伝わってた。
大丈夫だよ。恐れんなよ。絶対助けてやるから。
お前そんなに怖いのか?大丈夫なのか?
信じろよ。なんとかしてやるからみたいな。


僕は今幸せだと言い張った。
言い切った時、胸がすごく痛かった。
そんなセリフ初めて口にしたんだもん。
幸せだなんて思ったことなかったくせにさ。


あんな風に…まっすぐ僕を助けてくれようと言ってくれた人は初めてだった。
あんな風に…僕の言うこと書くことそのまま信じちゃう バカ も初めてだった。

恩人にバカ?
だってバカでしょ。
僕みたいなやつの言うことをそのまま信じて
僕みたいなやつを助けてくれようとするなんて。

そもそも僕のブログをそのまま信じちゃだめでしょ。
これは…突拍子もない作り話だと思ってもらってないと
あるいは妄想たくましいエロ話だと
そう思ってもらってないと
成り立たせることができない世界なのだから。
成り立ってはいけない世界の話なのだから。












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この記事へのコメント
リョウ、どうしてるの?
一年も更新がないと心配だよ。
2014/01/17(金) 16:19 | URL | さゆりん #-[ 編集]
憧れ
怖いけど
あなたみたいに飼われてみたいです…
2013/04/02(火) 03:19 | URL | ゆう #-[ 編集]
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