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僕的恐怖イベント8

支配と服従。絶対的支配権を行使する主人と、服従するしか生きる術のない子飼いと。そういう立場があたりまえに存在する架空世界のお話です。飼われる人間と飼う人間との愛憎劇をお楽しみください。そして、時々は泣いてね。行き場を失った僕らの魂のために。

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いつの間にか注目の的になってしまってて・・・。
「また成り上がりが虚勢を張って」←C様のこと(よく思ってないご主人もいた)
「あれは引っ込みがつかなくなってるね(笑)」 失笑って感じ
「あれはどこの子飼いだ」    またしても目だってしまった(涙)
「今年はまた派手なのが(笑)」 毎年何かしらのトラブルはある
「あの子飼いは少し面白いぞ」 ←多分以前の僕の失敗しってるご主人

そんなにひそひそでもない声があちこちから聞こえてて
僕は顔から火が出そうだった・・・
だけど助け舟を出してくれる人もいなくて・・・。
そもそも毎回のようにあるこういう子飼いが起こすトラブルは
ご主人方の娯楽の一つみたいになってるから
誰かが助けてくれるとも思いがたくて・・・(疲)

「申し訳ありません。失礼はお詫びします。ですが主人の許可なく
 毒見はお受けできません。主人が戻るまでお待ちください。」
 
「今何か他にお飲み物が必要でしたら他をお持ちします。
 C様も紅茶にこだわらない方がよろしいのではありませんか」

お詫びするだけでやめとけばよかったのかもしれないけど
僕はC様が引っ込んでくれそうにないので更に付け加えてしまった。
文字にすると分かりにくいけど、元々僕に非はないって思いがあったし
周りのご主人方の反応からC様がやりすぎと思われてるのを感じてたのもあって
そろそろ引かないとC様も困るんじゃねーの?みたいな気持ちがあった。

でもその僕の言葉で周囲に笑いが起きた。
ご主人方は明らかに面白がってもいて、やれやれと僕をけしかける
ような雰囲気とC様に対する侮蔑みたいな雰囲気もあった。
多分・・・それで余計にC様は激昂した。それで引っ込みがつかなくなった。
「生意気な!」

C様が持っている杖を振り上げた時一瞬まずいと思った。
けどいい加減頭にきてた僕は考えるより先に動いてしまった。
ほとんど無意識だったけど振り下ろされた杖を掴んで止めてしまった。
これは・・・今から思うとC様の面子丸つぶれ行為・・・。
だけど頭に血が上ってた僕は考えるより先に口が動いてた。

「主人でもない方から打たれるいわれはありません。
 C様のお怒りはどうぞ。そのまま主人にお伝えください。
 主人からの処罰ならどんなものでもお受けいたします」
 
C様睨み付けながら言っちゃったよ・・・・
なんかもうどうせどう転んでも僕は処罰されるに違いないし
それならトオルさんからがいい。ていうか人の子飼いに腹を立てたのなら
主人通して処罰させるのが筋だ。C様に直接打たれるなんて我慢できなかった。

「C君。そのへんにしておきなさい。やりすぎると角が立つよ」
A様がのんびりとした口調でやっと仲裁に入ってくれた・・・ていうか遅いわ(涙)

「何をしている」 ・・・・トオルさんの超冷たーい声がした・・・。
ああああ帰ってきてくれて嬉しいけど絶対すっごい怒ってる声(怖)

「・・・・・・すみません・・・・・」
僕は掴んでたC様の杖先を離した。
そこだけ見てもC様が僕に殴りかかったことと
僕がそれを掴んで止めてしまったことは一目瞭然だったと思う・・・。

「ろくに躾けをされてない子飼いを連れてくるのはどうかと思うね」とC様。
普通より身請け時期の遅かった僕は同じ年頃の子飼いより教育が遅れてて。
ことあるごとに躾けがたりないはずという扱いをされてて。
だからこれはそんな歳のいった型落ちを身請けしたという
トオルさんに時々むけられる嫌味の一つだった。

トオルさん「失礼を働いたのか?」 腹まで響く低い声・・・。
僕 「・・・・・・・・・・はい」 僕は小さくなってうなづいた。

「失礼。お借りする」
トオルさんはそう言うとC様の杖をとりあげ
僕の腕を掴んで後ろをむかせ僕の背中を押すと思い切り振り下ろした。
バシィッ!
っと結構大きな音が響いた。右肩から背中に入った。
っっっ痛ーーーーーーーーーっ(辛)
悔しいから声を出したくなかったけどぐううってうめいてしまった。
トオルさんはよろめいた僕が体制を立て直すとすぐに言った。
「謝罪しろ」

僕は悔しかった。元々全部言いがかりみたいなものなのに。
理由も聞いてくれないなんて・・・。
C様はトオルさんにも失礼なこと言いまくってたのに。
だけどこんな場で主人に逆らうわけにいかないことくらい
僕は経験から学んでた。そんなことをしたらますます立場が悪くなる。

僕はC様の方に向き直り床にひざをついた。
きっちり手をついて床に額がつくまで頭を下げて謝罪した。
「申し訳・・・ありませんでした。・・・失礼をお詫びします。
 どうか・・・ご容赦ください・・・・・」

悔しくて悔しくてスラスラとは言えなかった。
フン、とC様。
だけど僕は毒見をさせて欲しかった。
言いがかりをつけられたまま僕だけ謝罪して終わりにされたくなくて。
「C様に毒見をいいつかりました。お受けして構いませんか?」

トオルさんは黙って周囲に目を凝らしていて返事をしてくれない。
「受けさせてください!」 僕は思わずトオルさんのすそを掴んで大声を出した。

「お前がいれたのか?」
トオルさんはキーパーに小さく耳打ちされながら渡されたメモを見て
それからティーポットやワゴンを見て言った。

「はい」「お願いします。毒見させてください!!」
僕は意地になってた。C様の言いがかりだって証明したかった。

トオルさんは黙ってティーポットを手にとると
ワゴンに残ってた新しいカップに自分で注ぎ無言で飲みほした。
「いつもの味だ。冷める前に飲みたかったね」

・・・・僕の代わりに毒見した・・・・。
一瞬周りがざわめいたとこでトオルさんが他のご主人方にむきなおり
「お騒がせして申し訳ない。大変失礼しました。
そろそろ余興が始まるようですから我々も移動しませんか」
と促した。
それから僕の膝を爪先で突付き
「いつまで座ってるつもりだ」 と言った。

見るとあちこちで移動が始まってた。
「それにしても悪いことはしたくないもんですな。
 こんな開けた場でいれられた紅茶一つ飲むのが怖いとは。
 日ごろよほど恨みを買ってる覚えがあると見える」

トオルさんは移動しながらC様に背を向けたまま嫌味を言った。
「C君は新しい子飼いを手に入れるより個人的にガードを
 雇うほうが先なのではないかね(笑)」

誰かがトオルさんに同調した。周囲で笑い声が起きた。
トオルさんに置いてかれそうになった僕は慌てて後を追いかけた。
トオルさんに追いつこうとご主人方の間をぬっていると
バン!と誰かに背中を叩かれた。
振り向くと口をきいたこともないご主人がウィンクをした。
何となく会釈して先へ進むとあちこちから背中や肩を叩かれた。
耳元で 「まずまず」 とか 「なかなか」 とか言われたり。
親指を立ててくれたご主人もいて。なんとなく好意的な様子で
どうもご主人方的に合格点を出してくれた方々が
健闘を称えるような意味合いで背中や肩を叩いてくれてるようだった。
ありがたいし嬉しかったけど・・・・そこ痛いんです(涙)
トオルさんに杖で打たれた真上を叩かれたりしてたので
僕はそのつど顔をしかめつつ曖昧な会釈をするはめになってて。
健闘を称えてくれつつ・・・僕は一応嬉しかったんだけど
でも痛いのもわざとやってるんだろうなぁと思いながらトオルさんを追いかけた。

2件めの出来事終わり。
注:書けない会話や出来事が混じってたので一部省略、
  それらを繋げるために一部脚色した。
  なんかC様が異様に興奮しやすくてキレやすい性格に見えるのは
  多分そのせいもあります。弁護する気になれないのでこのままで(笑)
この記事へのコメント
内緒コメントのBeさん
ちょっと抜粋させてクダサイ。
>『主人からの処罰ならどんなものでもお受けいたします』
 っていうのは、
 『主人からの処罰ならどんなものでも受けるつもりです」
 が自然かも。
 受けるのは自分だから、自分に対して『お』はつけない方が
 自然なんです。

そうなんですか!そうか~そうなのか。
僕この部分は間違ってると思ってなかった・・・。
勉強になります。これからもおかしいとこ気づいたらぜひ教えてください。
---------
かりんさん
僕の忠誠心・・・実はトオルさんが怖いだけだったりして(笑)
タイミングいいって思いますか?
僕が失礼働いたのがばっちし分かるタイミングだったんで
すっげータイミング悪っ!って思ってました実は(汗)
-------------
みきさん
うーん・・・大切にされてるのかなぁ・・・。
僕は時々不安になるんですけどね。
でもはたからそう見えるなら嬉しいです。
2006/12/14(木) 23:51 | URL | リョウ #JnoDGgPo[ 編集]
大切にされていますね
すごくうらやましいです

自分の意思を貫くのは大変ですよね
2006/12/14(木) 22:07 | URL | みき #gFuEZC96[ 編集]
トオルさんは
リョウくんのこと信用してるし、何があったか察してくれたのですね^^
リョウくんのご主人様への忠誠心感動しました。
そして毒見をしてくれたトオルさんにも・・・。
>普通より身請け時期の遅かった僕は同じ年頃の子飼いより教育が遅れてて。
ことあるごとに躾けがたりないはずという扱いをされてて。
ってあるけど、それでもリョウくんはトオルさんのこと考えて、そして疑われたままが嫌で疑いはらしたかったっていうのってねリョウくんのいいところだよねっておもうよ☆
もちろんトオルさんにはわかってて、行動してくれたんだとおもう^^
トオルさんってばすっごくいいタイミングだったね^^;
ある意味^^
2006/12/14(木) 14:51 | URL | かりん #-[ 編集]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2006/12/14(木) 08:30 | | #[ 編集]
肩は痛かったですよ・・・
kurukoさん
いや一応C様の名誉のために弁解しておくと(したくないけど)
ちょっと間に書けない出来事があってそれでもう
かなり怒ってたんです。そこはしょったんで異様にキレやすい
性格に書かれてしまってます。(笑)でも超意地悪でしたけどね・・・。
---------------
トンさん
おはようございます。いらっしゃいませ。
僕は妄想の中に生きるクレイジーでもありますので
僕のブログは話半分に読むのがコツです(笑)
かっこいいなんて言われたの初めてで感動ものです(照)
主人の毒見はね・・・僕も頭の中で何度も味わってます(笑)
ぜひ仲良くしてください。
-----------
くるみさん
でも何も痛いとこわかっててバンバンやらなくてもいいと思いませんか(涙)
一応クリア・・・なのかなぁ・・・トオルさんとC様の仲が悪い限り
これからもありそうな予感が・・・ていうかこれまでもあったりして(辛)
どこまで書いていいかは実は悩みながら書いてる。激怒されるかなぁ・・。
でも普通に考えてありえないでしょ?僕の妄想ってことでよろしく。
2006/12/14(木) 06:39 | URL | リョウ #JnoDGgPo[ 編集]
(;_;)
泣いちゃった~。
トオルさんのC様への言葉にも、リョウ君の入れた紅茶への言葉にも…
あぁリョウ君が毒味をさせてって懇願した事が結果良く…良かったなぁーって思ったし…。

他のご主人様方に痛い所でも「やったな♪」風に肩や背中叩かれ、リョウ君が頑張ったからだなぁーって
これでこの問題はクリア…本当に大変だね!
すっごいイベント、しかし、こんな世界が有って…こんなイベントが有る事
ブログにして大丈夫なの?ってちょっと心配に成っちゃう(汗)。
そうそう!これはリョウ君の世界?リアルじゃない世界?でしたね…(汗)。
2006/12/14(木) 00:23 | URL | くるみ #-[ 編集]
はじめまして^^
コメントありがとうございます。
これって・・・本当にあったことですか?
面白すぎて読みふけってしまいました。(それも会社で汗)
こんなパーティ出て見たいって思いました^^
でも・・・今の私は戒様に恥をかかせるだけだから駄目かぁ・・・(ーー;)

>主人でもない方から打たれるいわれはありません。
 C様のお怒りはどうぞ。そのまま主人にお伝えください。
 主人からの処罰ならどんなものでもお受けいたします

か・・・かっこいぃぃ・・・Oo。。( ̄¬ ̄*)ぽあぁん
奴隷としての誇りを感じました(*^^*)ポッ
それにトオルさんもかっこいいですねぇ~~

>いつもの味だ。冷める前に飲みたかったね

なんて・・かっこよすぎです^^
みなの前で体をはってかばわれるより嬉しいかも(*^^*)ポッ

これからお邪魔していいですか?
仲良くしていただきたいです<(_ _)>

2006/12/14(木) 00:14 | URL | トン #-[ 編集]
いや~
躾けの行き届いてない
子飼いの言動にマジギレする
その程度の器しかないなら
こういう戯れはしなきゃいいのにねぇ(´ω`)
最終的に自分の恥を晒すだけなのに。

まだ何かあるの??
楽しみて言ったら語弊があるかな^^
2006/12/13(水) 23:11 | URL | kuroko #MG.iDCW2[ 編集]
ゆうさん
重いですね・・・浮かれた僕がバカだった。
聞くところによると黒歴3年くらいまでがきついんだそうで
3年過ぎるとああいうご主人方の遊びからは解放されるんだそうです。
トオルさんの毒見はね・・・僕もびっくりした。嬉しかった。
2006/12/13(水) 22:10 | URL | リョウ #JnoDGgPo[ 編集]
なかなか!!
はぁ~~。(2件目終わって)ようやく肩の力がぬけた。
黒の首輪って、重いね
御主人様がたは、体験や教えによって育てていく醍醐味もあるんだろうけれど
子飼いはつらいね~~ (-_-;)お疲れ様!!

トオルさんが“毒見”したところ、素晴らしかった。
ひねりの利いたC様への言葉も
この先の余興、また何かあったりして??
2006/12/13(水) 19:51 | URL | ゆう #-[ 編集]
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