2ntブログ

先立つもの 3

支配と服従。絶対的支配権を行使する主人と、服従するしか生きる術のない子飼いと。そういう立場があたりまえに存在する架空世界のお話です。飼われる人間と飼う人間との愛憎劇をお楽しみください。そして、時々は泣いてね。行き場を失った僕らの魂のために。

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「リョウ!ブログやるぞ!小説ブログ!俺とお前で!!」

小説書け!攻撃が一旦収まったかと思うと今度はまた
僕には思いもよらないこと持ちかけてくるKさんだった。
(小説の件の時僕がその気になるまで待つって言った癖に 汗)

「え?」
「え?じゃねーよ。海の向こうあんだろ。
 あれ小説にして小説ブログ作るんだ。俺とお前で。
 で、それを有料化する!」
「はい?」

Kさんは本当に凄まじく勢いのある人だった(滝汗)
Fc2で記事の有料化が始まったらしい。
それを知ったKさんが僕に言う。
「雑誌の人に売り込めないんだったらブログで稼ぐんだ!
 1円でもいーんだよ。お前が自力で稼ぐことが重要なんだ」

「あの~でも・・・内容がないんですけど(汗)」
「内容ならあるじゃないか。海の向こう。あれ、いいと思うぜ?」

・・・・あれ、僕考えて書いたわけじゃないし・・・。
夢に見たの、そのまま書いただけだし・・・。
それでどうやって小説にしろと・・・。

「続きの夢見ればいいじゃん」

難しいことをあっさりシレっと口にするKさんだった。
あの・・・Kさん・・・夢のコントロールできる人なんですか。
僕できないんですけど・・・(汗)

なぜか海の向こうをとてつもなく気に入ってくれたKさんは
直後からずっと僕に続きを見たら教えろと催促してた。
でも僕が見る夢といったら・・・日増しに妄想たくましくなってくだけで
何で海を渡ろうとしてたのかとか、海の向こうに何があるのか
なんて話は一向に出てこない・・・。
それなのにKさんは自信たっぷりに言った。

「いいんだそれで。」(何が?)
「お前のブログなんだからお前が書きたいこと書けばいいんだよ」
(いつのまにか僕のブログってことになってるし)
「あ、ペンネーム決めなきゃな!」
(って、僕まだ迷ってるのに決定事項になってるし!?)

僕は、本当はすごく嬉しかった。
ものすっごいとまどったし怖かったけど、でも嬉しかった。
こんな風に本気で僕のために何かしてくれようとしたのってKさんだけだ。

「一人でやるんじゃないんだ。
 俺と一緒にやろう。それなら怖くないだろ?な?」

・・・・・泣いてしまいました・・・・(恥)

怖くないなんてことは全くなかったけど、でも楽しそうだった。
“Kさんと一緒に何かをする”
なんかすっごく楽しそうだった。

僕は別にお金にならなくてもいいやと思った。
そんなにうまくいくわけないし。
それに・・・いつまでもこんなこと続けられるはずもないし。
僕の頭の中にはいろんな悪い予想がうずまいていた。
こんなに親切で優しいKさんを
トラブルに巻きこむわけにいかないなぁ・・・って。

でも、僕はやりたい!と思った。
途中でだめになっちゃうことが分かってたとしても
それまでの間だけでも楽しみたいと思った。
僕の自立のための資金稼ぎなんてね、ほとんど不可能だと思ったけど
でも、いいや。Kさんと付き合える間だけ
Kさんが付き合ってくれる間だけ、それが許される間だけ
Kさんの突拍子もない構想につき合わせてもらっちゃおう、と思った。

僕のために考えてしてくれてることなのに
僕の方が“付き合う”だなんて言い方
生意気でおかしな表現だと思われるだろうけど
それが僕の正直な気持ちだった。(スミマセン)
Kさんとこうやって付き合える日が
少しでも長く続くといいなぁ・・・とか思うと
涙が出てきてとまらなかった。内緒だけど。あ、情けない奴。


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