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子飼い制度(子飼い物語概要1)

支配と服従。絶対的支配権を行使する主人と、服従するしか生きる術のない子飼いと。そういう立場があたりまえに存在する架空世界のお話です。飼われる人間と飼う人間との愛憎劇をお楽しみください。そして、時々は泣いてね。行き場を失った僕らの魂のために。

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あまり表ざたにならない“いわゆる上流階級”よりもう少し上の、
そして天上人とまではいかないある階層には
とある「会」に所属している人たちがいる。

彼らには、ほぼ義務として代々受け継がれてきた
ある種の「業(ごう)」と「しきたり」の他に
財産として密かに受け継がれてきた人的資源があった。
人的資源の保有制度、というべきかかもしれない。
その、彼らが個人的に所有する人的資源の中で
もっとも重視される資源を「子飼い(こがい)」と言い
その「子飼い」を所有し、教育する制度を「子飼い制度」と呼んだ。

と言ってもその子飼いの数はそう多くもない。
子飼いは概ね幼少の頃に連れて来られ、
その家の当主になるべき人間が成人したのち、当主になる以前に育て始める。
人一人を我が意に添うよう躾つつ教育していくのは
「主人の格」に生まれついた人間にとってもそう簡単なことではない。
それゆえ1人の主人が同時に持つ子飼いの数は1~2人であることが多かった。
(といっても同時期に複数を育て始めることはまずない。
 1人めの子飼いを子飼いとして自他共に認められるほどに育てあげたあとに
 ---主人の年齢的には中年期以降に---2人目を育て始めるのが普通だった。)

優れた子飼いを育て所有することは「主人格」にとってある種のステイタスであり
「会」に所属するほどの人物が1人も所有していないことはまずない。

(注:ここでいう「主人格」は「主人の格」に生まれた人間のことであり
   いわゆる多重人格用語でいうところの「主人格」とは関わりがない。)



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